子供達は、協力して「まっ暗な空間」作り上げます。完成した狭い暗闇の世界でぎゅうぎゅう詰めになった子供達は、みんな弾む笑顔で楽しそう。両手いっぱい広げて一生懸命運び、自分の背丈よりも高いところに積み上げた段ボール箱は、大きくても重くないので短い時間で組み立てることができます。真っ暗空間をつくるというテーマ・素材選び・構成、申し分ないプログラムです。普段使わない自分の感覚を研ぎすます魅力なワークショップでした。この経験は、暗闇を経験することが難しくなった都会っ子達の記憶にずっと残ることでしょう。  
     
     
     
  大量の段ボールで囲まれた空間に、こども自身で真っ暗(手を伸ばしても見えない)を作り上げ、真っ暗つくりの造形とアートを体感するというものです。みんなで一つの空間を造る連帯型ですが、造った結果が真っ暗という驚きの参加感。そして、真っ暗という作品である段ボール空間をあとで内側から壊す、そのおかしみ。うまいなぁ、とうなります。
山添joseph勇さんとカブさんによるアーティストユニット「深沢アート研究所」がてがける現代アートを基軸としたこども造形ワークショップは、過去にワークショップコレクションに出展した「銀紙でコイン作り」や「木の棒でえんぴつ作り」のように、個人がもの作りできるようアイディアをパッケージ化できるものも多いけど、今回のは、この空間を共有しようという持ち動かせないモデル。またもアイディアにハッとさせられました。
 
 
     
  どこにでもあるものを使い大きな塊と空間を生み出し、そしてそこに内包される宇宙を子どもたちのイメージの源として創り出す。子どもの持つ可能性を外的にも内的にも引き出すきっかけづくり、そんなワークショップが今こそ必要だ!ちょっとした、そしてすごいアイデアに賞賛を贈る!!  
 
 
 

Kids Workshop Award第一回の「最優秀」賞を受賞させて頂いたこと、とっても光栄に思います。ありがとうございました。こども造形ワークショップをこれからもさらに精進して(楽しんで)考察・実施していき、さまざまな分野のワークショップを実施する皆様と共に、ワークショップの発展を願い活動を続けさせて頂きたく願っております。